からだに優しいもの

とにかく、優しいものです。

マスタードシード(芥子)

Mustard Seed(スパイス事典)

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マスタードシードとは、
アブラナ科の「からし菜」の種子を乾燥させたものです。
マスタードシードをすり潰して水分を加え練ったものが
「からし」や「マスタード」です。
粒のままでは無味無臭ですが、
すり潰すことで特有の辛みと香りが生まれます。
 
 

マスタードの種類

 
マスタードと呼ばれる調味料には沢山の種類がありますが、
その中でもスパイスとして使用されるマスタードシードには、
大きく、「ブラック」「ブラウン」「イエロー」の3種類があります。
粒マスタードは、この3種類のマスタードシードが
ブレンドされていることが多いです。
 
ブラックマスタード

 

  • 辛みが強いのが特徴
  • わさびのようなツーンとした刺激的な辛味がある
  • 肉や魚料理によく合う
 
ブラウンマスタード

 

  • ブラックマスタードシードほどの辛味はなく、
    旨味は弱く、香ばしい
  • 揮発性で、鼻に抜けるような辛みを持つ
  • 肉や魚料理の他、カレーなどとも相性が良い
  • 主にインドで採れる
  • 和がらしとも呼ばれ、練りからしに使用されている
 
イエローマスタード

 

  • 3種類のうち、最も大粒
  • 辛味が穏やかで、旨味が強い
  • わさびと同じ辛味成分で、
    不揮発性だが、加熱すると辛味はなくなる
  • 風味が良いので、ピクルスやマリネに加えられる
  • ピクルス用のミックススパイス
    「ピクリングスパイス」にも使われる
 
 

形態

 
「ホール」「パウダー」「ペースト」といった様々な形態で、
煮物、炒め物、焼き物など幅広い料理に使われています。
 

 
ホール
  • 「スタータースパイス」としてインドで多用されている
  • 欧米ではピクルスの風味づけなどに使われています。
 
パウダー
  • ペースト状にしてから各種料理に利用
  • ぬるま湯で練ってしばらくおくと、辛みが増す
  • 水分は出来るだけ少なくし、水よりもぬるま湯の方が
    酵素の働きが活発になって、辛みが強くなる。
  • 時間を置き過ぎると辛味が飛ぶが、
    再び強くかき混ぜると辛味が戻る。
  • 日本ではパウダーのまま漬物や汁物の風味づけに使われている
 
ペースト
  • 世界中で広く利用されている形態
  • 原料となるマスタードの種類の違いや風味の違いにより
    様々なタイプが使い分けられている
 
 

ねりからし

日本では「和風ねりからし」「ねりからし」「マスタード」の
3つのタイプに大別されています。
 
和風ねりからし
 原料には、主に和がらしが使用され、
 ツーンと鼻に抜けるような辛みが強い。
 おでん、からし和えなど和風料理に。
 
ねりからし
 原料には、和がらしと白からしがバランスよく使用され、
 シュウマイや豚カツなどに幅広く用いられる。
 
マスタード
 原料には、主に白からしが使われ、
 酢その他の香辛料、調味料が加えられている場合が多い。
 マイルドな味で、ホットドッグやサンドイッチ、ソーセージ、
 ローストビーフなどの洋風料理によく合う。
 
 

美味しい利用法

 
ピクルスやマリネ、ドレッシングなど風味づけや、
カレーや炒め物などのスパイスとして使われています。
マスタードシードを使う時は、
「テンパリング」という方法で香りを引き出します。
テンパリングとは、マスタードシードなどのホールスパイスを
油で熱して、香りを引き出す方法です。
香りの成分は油に溶け出やすいという特徴を生かしています。
 
マスタードの葉は、漬物、おひたし、炒め物、鍋物、料理の付け合わせ、
サラダなど幅広く使われています。
 
 

健康効果

 
マスタードシードを挽いたり潰したりすると発生する
ツンとした成分は
「アリルイソチオシアネート」と言います。
ワサビや大根にも含まれ、
その優れた殺菌力は食物の腐敗や老化を防ぎ、
食中毒などを予防し、防虫にも効果があります。
また食欲促進や消化を助ける働きもありますので、
食欲を促し、更に消化も助けてくれます。
この「アリルイソチオシアネート」は
「イソチオシアネート」というグループに属し、
この成分は抗ガン作用があるとして最近注目を集めています。
 
またマスターシードは、
カルシウム、マグネシウム、リン、カリウム、
セレンなどのミネラルが特に豊富です。
ビタミンAやビタミンB複合体も多く含みます。
 
 
マスタードシード(芥子)
  • 別名:辛子(和)、ムタール(仏)
  • 科名:アブラナ科
  • 原産地:[白・黒] 南ヨーロッパ、地中海沿岸(ブラック)
        中央アジア、China
  • 利用部位:種子