からだに優しいもの

とにかく、優しいものです。

天然ワックス

天然ワックス

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動物由来のワックス

代表的な動物由来のワックスには、
「ミツロウ」「ウールワックス」「鯨蝋」
「シェラック蝋」「いぼた蝋」などがあります。
「ミツロウ」はこの中で最もポピュラーなワックスです。
 
石油から高品質なワックスが大量生産されていることから、
「動物由来のワックス」はほとんど流通していませんが、
「ミツロウ」は現在でも、
その特徴から、最も頻繁に使用され続けています。
 
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ミツロウ(蜜蠟・ビーワックス)
 
 

植物由来のワックス

 代表的な植物由来のワックスには、
「カルナバワックス」「キャンデリラワックス」
「木蝋」「ライスワックス(米ぬか蝋)」などがあります。
これらワックスは、「動物由来のワックス」同様に、
19世紀後半に台頭してきた
石油ワックスにより利用分野が狭まってきましたが、
それでもなお、その特徴から現代でも使用され続けています。
 
フローラルワックス

 
「フローラルワックス」は、
アブソリュートの精油を抽出する際に採れた副産物です。
精油の成分を含んだフローラルワックスは、
精油よりも穏やかな香りで、
「手作り練り香」や「手作り石鹸」、「キャンドル」の材料として
使うことが出来ます。
 

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手作り化粧品に利用されるワックス

カルナバワックス

 
「カルナバワックス」は、
ヤシ科のカルナバヤシの葉から採取されるワックスです。
植物ワックス中で最も多く使用されているワックスです。
200年以上の歴史があると言われ、ツヤ出しを始めとする用途に
古くから使用されてきました。
 
化粧品原料ワックスの中でも最も硬いワックスです。
リップクリーム等に加えると、
耐熱温度を上げ、表面の光沢が増します。
石鹸に加えると硬くなります。
近年では、熱転写リボンやファインケミカルの分野で
重要な原料となっています。 
 
 
パーム乳化ワックス

水と油を繋ぐ、植物由来の乳化ワックスです。
クリームや乳液の材料となる水と油は、
本来お互いに混ざり合わない性質を持っています。
これらを混ぜ合わせる役目をするのが「乳化ワックス」です。
 
 
キャンデリラワックス

 
メキシコなどに自生するトウファイグサの茎から抽出する
天然植物性ワックスです。
リップや軟膏に光沢を出し、固さを出すので、
スティック状のリップなどに向いています。
融点が高くしっかり仕上がりツヤが出るので
口紅やグロスに使いやすいワックスです。
滑らかに出来上がるのでリップグロスにおススメです。
 
 

手作りキャンドルに利用されるワックス

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オーガニックな手作りキャンドルを作る時に
最も多く使われるのは
「ソイワックス」と「パームワックス」の2種類です。
他にも、「木蝋」「米ぬか蝋(ライスワックス)」
「サンフラワーワックス」の3種類があります。
 
ソイワックス

 
「ソイワックス」は、その名の通り
大豆で作られたワックスのことです。
若干軟らかめのテクスチャーなので、
夏に手作りすると溶けてしまうことも…。
 
元々のカラーは乳白色なので、
素材のカラーをそのまま楽しむのがおススメです。
火を消した後、ススや煙が出にくいという嬉しいメリットも。
ゆっくり燃焼するという特徴もあるので、
長くキャンドルを楽しむことが可能です。
 
「ソイワックス」は、
キャンドルの火を消した後も楽しめるのが魅力的。
粗熱が取れたら、少し柔らかいソイワックスを手に取って、
乾燥が気になる部分へ擦り込んでみましょう。
ぬるま湯でしっかりと洗い流せば、
ソイワックスの持つ保水効果によって肌がしっとりとしますよ。
 
アレルギー反応を起こす可能もありますので、
事前にしっかりとパッチテストを行って、
大丈夫だったら試してみて下さい。
 
 
パームワックス

 
「パームワックス」は、
ヤシの葉を精製して作られたワックスのことです。
「パームワックス」はクリアカラーなので、
着色や香りづけに適しています。
また、燃やしてもススが出にくいという利点があります。
非常にデリケートで壊れやすいので、
石油由来の「パラフィンワックス」と合わせて作ると、
安定した炎を楽しむことが出来ます。
 
「パームワックス」には、
「フェザータイプ」と「クリスタルタイプ」の2種類あります。
「フェザータイプ」は、固まると羽のような模様が浮かび上がります。
「クリスタルタイプ」は、固まるとキラキラと輝く結晶のような模様が
浮かび上がります。
 
 
木蝋

 
「木蝋」は櫨(ハゼ)の木が実をつける
晩秋から冬にかけて採取され、
1300年前から利用されてきました。
江戸時代には、
大名達がこぞって栽培を奨励したことから特産品となりました。
英語では、「Japan Wax」と呼ばれています。
 
和ろうそく、鬢つけ油、塗り薬として
利用されてきただけではなく、
現代では、
口紅、クリームなどの化粧品、鉛筆クレヨンなどの成分としても
日常的に活用されています。
抽出したてのロウは濃い緑色ですが、脱色すると美しい白色に変わります。
脱色して白になったものを「白蝋」と呼ばれています。
 
 
米ぬか蝋(ライスワックス)

米ぬか油を精製するときに作られたワックスです。
 
抽出したてはオレンジ色、脱色すれば白色になります。
キャンドルの他にも、化粧品や食品にも使われています。
また、脱毛に使う「ブラジリアンワックス」でも使用されています。
固まると収縮する特徴があるので、
「ピラーキャンドル」などにおススメの材料です。
日本ではお米の生産が盛んなので、
安定的に得ることの出来る原料です。
 
 
サンフラワーワックス
ひまわりの種子から抽出したのが「サンフラワーワックス」です。
柔らかなクリーム色をしたワックスです。
ライスワックスと同様に、固まると収縮するという特徴があります。
リップなどの化粧品やヘアワックス、ヘアオイルなどにも配合されます。
安心安全の素材なので、キャンドルに使うのがおススメです。