からだに優しいもの

とにかく、優しいものです。

12月「柚子湯」

お風呂

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冬至の日に柚子湯に入ると
風邪を引かないと言われています。
冬至を過ぎると寒さが厳しくなるので、
元気に冬を乗り越えられるようにとの
願いが込められているのです。
 

冬至に「柚子湯」に
入るようになった経緯

冬至には柚子を入れた風呂に入る
習慣があります。
これは銭湯が出来た
江戸時代から始まったと言われています。
 
天保9(1838)年に刊行された、
江戸の年中行事を紹介した
『東都歳事記』(とうとさいじき)によると、
「冬至 今日銭湯風呂屋にて柚湯を焚く」との
記述があります。
「冬至」を「湯治」、「柚子」を「融通が利く」
に掛けた語呂合わせから、
「お湯に入って、融通良く(=体が丈夫)
 行きましょう」という意味があるようです。
 
このように、銭湯で客寄せのために
「柚子湯」を始めた訳ですが、
「冬至」は昼が短く寒いため、
当時は命に関わる危険な日とされていました。
この時期に旬を迎える柚子は
香りが強く邪気を払うと考えられていたため、
(みそぎ)として「柚子湯」に入っていたとも
言われています。
 
また柚子は実るまでに長い年月がかかるため、
長年の苦労が実りますようにとの願いも
込められています。
 

柚子湯の効果効能

「柚子湯」には、
血行を促進して冷え性を緩和したり、
身体を温めて風邪を予防するなど、
元気に冬を越すための秘訣が
たっぷり詰まっています。
 
柚子に含まれる栄養素として有名なものには、
「ビタミンC」「クエン酸」「リモネン」が
あります。
 
ビタミンC
柚子にはレモンの2倍、リンゴの40倍の
「ビタミンC」が含まれていると言います。
風邪の予防は勿論、肌の保水性を高め、
抗酸化作用を有することから、
乾燥肌の予防や老化予防が期待出来、
肌を守るバリア機能の効果が期待出来ます。
 
クエン酸
また「柚子」には、みかんの3倍の
「クエン酸」が含まれていると言われており、
疲労回復や整腸作用に効果が期待出来ます。
 
リモネン
更に柚子の皮に含まれる「リモネン」には
血行を良くする働きがあり、
冷え性や神経痛を緩和してくれる効果が
期待出来ると言われています。
また「リモネン」には
皮膚に膜を張る作用があることから、
肌の水分を蒸発させないための保湿効果も
あります。
 
なお、柚子湯に入ると、肌がヒリヒリとか
ピリピリする感覚を覚えるかもしれません。
この原因は、柚子の皮に含まれる「リモネン」が
皮膚に刺激を与えるからです。
ヒリヒリ感を感じたら
すぐにシャワーで洗い流せば大丈夫です。
 
ペクチン
柚子の種の表面に付着している「ペクチン」は、
お肌の潤いやハリを保つ効果があることから、
ヒビやあかぎれを改善するなど、
冬に悩まされがちなトラブルに良いと
されてます。
 
リラックス効果
柑橘類の中でも特に強いと言われている
柚子の香りは、「リラックス効果」が高く、
心身ともに癒してくれます。
 
柚子の香りの素となっているのは
「リモネン」と「シトラール」という
2つの成分です。
 
「リモネン」は、神経を正常にする
細胞の働きを活性化してくれると
言われています。
それによって不安やストレスが軽減されたり、
神経の興奮が鎮まって安眠出来るように
なったりするそうです。。
強いレモンのような香りの「シトラール」も
気分をリラックスさせる効果が期待出来ます。
 
香り成分は揮発性のため、お湯に入れると更に香りがたちます。
 

柚子湯を作る

丸ごと入れる
「柚子湯」と言えば、柚子をそのまま
お湯に浮かべる光景がイメージされますね。
柚子をよく洗って丸のまま5~6個入れます。
そのままだと香りがあまり広がらないので、
切り込みを入れるのがおススメです。
 
なお、肌が弱い人や、
過去にヒリヒリした経験がある人は、
果汁が出ないように柚子を丸ごと浴槽に入れる方法をおススメします。
柚子を強く揉んだり絞ったりしないように
しましょう。
 
スライスして入れる
柚子の薬効による様々な効果を得るためには、
柚子を細かく刻んで晒し袋などに入れて、
湯に浮かべるのが良いとされています。
 
またこの柚子入りの袋で体を擦ると、
柚子の香りには、癒し効果があるととともに、
肌に良いと言われる「ビタミンC」の含有量は
柑橘類の中でもトップクラスです。
 
但しあまり細かくし過ぎると
柚子の「皮」や「実」が浴槽にくっついてしまい
掃除が大変になるので、
細かくし過ぎないようにして下さいね。
 
果皮のみを入れる
ビタミンCの含有量は、
果汁よりも果皮に特に多く含まれています。
果肉や果汁は料理に使って、
皮は細かく刻んでガーゼ袋やお茶パックなどに
詰めてお風呂に入れましょう。
 
注意!
  • お肌の弱い方は、肌荒れを起こす可能性がありますので、ご注意下さい。
  • 万が一お肌に異常が現れた際はお医者様にご相談下さい。
 
 
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