からだに優しいもの

とにかく、優しいものです。

キャラウェイシード

Caraway Seed(スパイス事典)

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「キャラウェイシード」は、セリ科の植物の種子で、
爽やかな香り、ほのかな甘みとほろ苦さを持つスパイスです。
 
 

キャラウェイとは

 
スイスの古代住居跡から
「キャラウェイシード」が発見されたことから、
ヨーロッパの有史以前からあるスパイスと見なされています。
 
三日月形で細い筋が5本入った姿は、
同じセリ科の「クミンシード」と似ているため、
仏語で「牧場のクミン」、英語で「山のクミン」と
呼ばれることもあります。
 
人や物を引き留める力があるとされ、
媚薬の材料だったことから、
「愛情のスパイス」とも呼ばれています。
 
オランダ人はキャラウェイを食べると記憶力がアップし、
試験に受かりやすくなると断言しています。
アーティストからも、キャラウェイの種子のお陰で
インスピレーションが湧いてくるという話が聞かれます。
 
17世紀、冷えや鼓腸、更には排尿を促すために
キャウェイが用いられていました。
キャウェイは、クミン、アニス、フェンネルとともに
「身体を温める4つの種子」の1つでした。
 
 

スパイスの特徴

香り・風味の特徴

香りの特徴
清涼感があり、心地よい辛味も感じられる
 
爽やかな香りで、噛むと穏やかな甘さと僅かな苦味があります。
葉にはパセリとディルの中間のような風味があります。
 
 

健康効果

キャラウェイの甘い香りは、
香り成分の「カルボン」や「リネン」によるものです。
口臭を消す作用があるので、
ニオイの強い料理の後は種をそのまま一口。
種だけでなく、
葉はスープ、根は煮込み料理、花はポプリと、
全てを無駄なく利用することが出来ます。
 
芳香油は香水や化粧品、マウスウォッシュに
使われることもあります。
殺菌力があるとされ、
インドでは石鹸の香料にも用いられています。
日本でも昔から胃腸薬やトローチ剤として使われていました。
 
キャラウェイシード
  • 学   名:Carum carvi
  • 別   名:姫茴香(ひめういきょう)、
          キュンメル、カルワイシード
  • 科   名:セリ科
  • 原 産 地:西アジア、ヨーロッパ
  • 使 用 部 分:種子(植物学上は果実)
 <主な成分>
    ℓ-カルボン、d-リモネン、β-ミルセン
 <主な作用>
   去痰、駆風、健胃、消化促進、食欲増進、
   抗炎症、口臭予防、抗菌
 
 
 

美味しい利用方法

 
相性の良い食材・料理
 キャベツ、じゃがいも、ほうれん草、チーズ、
 肉や魚のグリル、煮込み料理、パン、焼き菓子
 などと相性が良いです。
 「ザワークラウト」には欠かせません!
 
ドイツやハンガリー、オーストリアでは
肉の臭み消しや風味付けとして、
ソーセージやコンビーフに使います。
酸味の成分を持つことから酸っぱい料理と相性が良く、
ピクルスや「ザワークラウト」やサワー種のパンに加えます。
 
ザワークラウトの作り方
白ワインビネガーに砂糖を混ぜ合わせておきます。
                  ・・・[A]
キャベツの芯を切り落とし、千切りにします。
これを耐熱ボウルに入れ、塩を振り入れ、
ラップをして600Wのレンジで3分加熱します。
ここに[A]とローリエの葉を入れ、
混ぜながら粗熱を取ります。
冷蔵庫で30分~1時間冷やせば、完成!
 
焼き菓子に使うことも多く、
古代ローマ時代から、パンやシードケーキの飾り付けと
香り付けに使われてきました。
 
ドイツやオランダの「キュンメル酒」、
スカンジナビアの「キャラウェイブランデー」などが有名です。
 
乳製品のクセを和らげ、後味をスッキリとさせてくれるので、
セミハード系のチーズ(コンテ、チェダー、ゴーダなど)に
少量のせて食べると、まろやかに味わえます。
のせる直前に、ホールは指で軽く揉むと、
より香りが楽しめます。
 
ホール
パウダー
 ホールのまま
 パンやクッキーに入れて焼くと、
 香ばしくプチプチとした食感を
 楽しめる。
 消化を助ける働きがあり、
 古代ローマでは、
 パウダーをケーキに入れて
 食後のデザートに食べる習慣が
 あった。