日本のハーブ

究極の天然洗浄シャボンの実「ムクロジ」は、
「子供が患うことが無い」で「無患子」と書き、有用植物として昔から利用されてきました。
ムクロジは「ソープナッツ」とも呼ばれ、
果皮には「サポニン」が多く含まれ、
泡立つ性質があるため、
古来より天然の界面活性剤(洗浄成分)として、
洗髪・洗浄に用いられてきました。
因みに、石鹸の「ソープ」は、
ムクロジの学名「Sapindus」に由来します。
最近は、自然に優しいエコ素材の洗剤として「ムクロジ洗剤」が注目されているようです。

「無患子」は、その種子を数珠にするため、
寺院にはよく植えられています。
昔、神巫(しんぷ)が無患子の木で作った棒で
鬼を殺したので、鬼を追い払い、
「患いを無くす」ということで、
「無病息災」や「厄除け」に効能があると
言われているのです。

また「ムクロジ」は、
子供が患わない(病気しない)という意味で、
漢字で「無患子」と書きます。

お正月の「羽根つき」に用いる羽の球に
この「ムクロジ」の種子が使われています。
「羽子板」には、厄を跳ね除けるという意味があるそうです。お正月に子供が「羽根つき」をする風習には、
歴とした理由があったのですね。