bouquet garni(ハーブ・スパイス料理)
「ブーケガルニ」とは、
スープやシチューを鍋で煮込む際に投入されるハーブの束です。
肉や魚の臭みを消えて、風味を付けるために利用され、
食卓に提供される際は取り除かれます。
ビーフシチュー、ミートソース、ロールキャベツなどの
煮込み料理に最適です。
組み合わせは様々なので、
料理に応じて色々なハーブを合わせてみましょう。
歴史
ヨーロッパでは長い歴史があり、
記録では17世紀に書かれた料理書に
「ブーケガルニ」の記述があり、
少なくとも近世の頃には言葉として存在していました。
庭のハーブや残ったハーブを束にし、
煮込み料理に使われてきました。
ブーケガルニの語源
フランス語の
「ブーケ(Bouque:花束)」+「ガルニ(Garni:飾り付け)」を
組み合わせた言葉です。
「ブーケ」は束にしたハーブのことを指し、
「ガル二」は料理を引き立てる役割であることを示しています。
「ブーケ」はノルマン語の「bosc(木)」、
「ガルニ」はフランク語の「warnjan(備えつける)」が
それぞれ語源です。
ノルマン語もフランク語も中世時代に使われた言葉ですから、
「ブーケガルニ」が随分昔から利用されてきたことを表しています。
因みに、ハーブを1種類しか使わない場合は、
「ブーケサンプル」と呼ばれます。
作り方
フレッシュハーブのブーケガルニ
フレッシュハーブとは、乾燥していない生のハーブのことです。
新鮮なものほど香りが強く、良いものとなります。
<材料>
- 組み合わせたいハーブ:3種類程
- タコ糸(なければ木綿糸でも可能)
<作り方>
- ハーブをちょうどいい長さになるようにカット
- 花束のようにまとめた後、根元をタコ糸で結ぶ
- point -
・根元だけでは崩れてしまうという場合は、
全体をグルグル巻きにしても構いません。
・最後に鍋から取り出さなくてはいけないので、
結んだ糸の端を長めにしておきましょう。
ドライハーブのブーケガルニ
ドライハーブは、乾燥させた細かいハーブです。
フレッシュハーブのように糸で結ぶと崩れてしまうので、
お茶パックのようなものなどに入れて作ります。
<材料>
- 組み合わせたいハーブ:3種類程
- お茶パックのような小袋
<作り方>
- ドライハーブを細かくする
- パックに入れる
- point -
パックにギュウギュウ詰めにすると、
本来の風味が出にくくなるので注意して下さい。
入れる際は、袋に余裕がある程度がベストです。
ハーブの組み合わせ例
ビーフシチューなど「牛肉を使った料理」に
- イタリアンパセリ
- タイム
- ベイ
- ローズマリー
トムヤムクンなど「エスニック料理」に
- カー
- コリアンダー
- バイマックルー
- レモングラス
ブイヤベースなどの「プロヴァンス料理」に
- タイム
- フェンネル
- ベイ
- ラベンダー
- ローズマリー
ポトフなどの「肉・野菜の煮込み」に
- オレガノ
- タイム
- ベイ
煮込みハンバーグなどの「ソース作り」に
- セージ
- タイム
- ベイ
- ローズマリー
ブーケガルニの代用となるもの
ハーブが無くても、
玉ねぎや人参の残り、パセリの軸、ローリエなどを束にすれば、
即席のブーケガル二が完成します。
普段は捨ててしまっている野菜を保存し、再利用すれば、
エコロジーです。
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オレガノ |