からだに優しいもの

とにかく、優しいものです。

ヤロウ

Yarrow

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フランスやアイルランドでは「聖ヨハネのイブの薬草」と呼ばれ、
病気を防ぐために門戸に吊るす風習がありました。
 
 

ヤロウとは

ヨーロッパ原産で、北半球には約100種分布しています。
 
日本には「ノコギリソウ」という在来種が自生していましたが、
明治時代にヨーロッパから
園芸用の西洋ノコギリソウが持ち込まれると、
たちまち日本各地に広まって帰化し、
今やこちらの方が多く見られるようになりました。
 
葉先が鋸の歯のように細かく裂けているので、
和名は「セイヨウノキギリソウ」と言います。
千枚の葉を意味する「ミルフォイル」とも呼ばれます。
 
可憐な花を沢山、長期咲かせるため、
切り花やドライフラワーとしても親しまれています。
 
 

ハーブの特徴

風味や香り
風味や香りの特徴
薬草のような香り、少し苦味がある
 
 
 
健康効果
暑さ、寒さ、害虫に強く、繁殖力も高い上、
植物の病気を治す力があり、益虫を呼び寄せます。
ヤロウの薬効については、
おそらく先史時代まで遡ることが出来ます。
数種類の薬草植物と一緒に
ヤロウの花粉がネアンデルタール人の墓地がある
イラクのシャニダール洞窟から大量に発見されていることから、
5万年前以上も前の
ネアンデルタール人の
初歩的な「薬箱」の一員であったことが伺えます。
 
学名の「アキレア」は、
ギリシャ神話で英雄アキレスが兵士の傷を
「ヤロウ」で治したことに由来しています。
 
古代ギリシャの薬洋楽と薬草学の父・ディオスコリデスは、
「ヤロウ」が「出血を伴う傷は、
古いものであれ、新しいものであれ、
潰瘍に対して、ずば抜けて効く」ことを指摘しています。
ヒポクラテスも出血を伴う痔にこの植物の座浴をススメています。
 
アーユルヴェーダでは
月経過多、生理痛に穏やかに効くハーブとして扱われている。
 
ビタミンCやミネラルも豊富で野菜としても利用されています。
 
 
 ヤロウのデータ 
  • 学  名:Achillea millefolium
  • 別  名:セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)、
         アキレア、アキレス、ミルフォイル
  • 科  名:キク科
  • 原産地 :ヨーロッパ
  • 使用部位:地上部(特に小頭花)
  • 利用法 :飲料用、ヘルスケア用、染色用、
         観賞用、クラフト用
 <主な成分>
  アキリシン、アキレイン、アピゲニン、
  ルテオリン、クマリン類、タンニン
 <主な効能>
  消炎、鎮静、鎮痙、健胃、利胆、抗菌、
  収斂、止血、創傷治癒
 <注意事項>
  ・妊娠中は避ける。
  ・多量に飲むと頭痛やめまい、光過敏症、
   アレルギーを引き起こすことがある。
  ・キク科アレルギーの人は禁忌。
 
 
<関連事項>
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ハーブティー
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精油
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ハーバルバス