common mallow
同じアオイ科の「マシュマロウ」とはしばしば混同されますが、
別属の植物です。
「コモンマロウ」は西ヨーロッパ原産のハーブで、
そこから地中海地方、北アフリカなどに伝わり、
現在では世界中の様々な地域で生息しているようです。
繁殖能力は高く、
道端などでも見る事が出来る丈夫なハーブですが、
その歴史は古く、
古代ギリシャやローマの時代には既に使われてきました。
「マロウ」という名前は、
ギリシア語の「malache」に由来し、
柔らかいという意味を持ちます。
和名は「ウスベニタチアオイ」と言い、
初夏に淡い赤紫色の花を咲かせます。
1カ月位摘み続けても次々と花をつけます。
淹れたてのハーブティーは爽やかな青色ですが、
レモン汁を混ぜるとピンク色に変わることで人気の茶剤です。
種や濃いグリーンの葉は
サラダやスープに入れて食べることが出来ます。
生薬として使われるのは、
葉とピンク~薄紫色の花部で、精油も作られています。
光が当たると色が抜けてしまうので、
花は光を遮る容器で保存しましょう。
栽培は簡単で、一度成長すればこぼれた種から
次の芽が自然に育ってくれます。
花や葉には粘液質な成分が含まれていて、
炎症個所の保護や痰を取り除く効果があり、
呼吸器系の疾患に有効とされています。