coltsfoot(ハーブ事典)
草丈30cm程になる多年草です。
ヨーロッパや北アフリカなどの地中海沿岸が原産です。
和名の「フキタンポポ」が示すように、
初春にややくすんだ黄色のタンポポによく似た花を咲かせ、
その後にロゼット状に葉を展開します。
福寿草に似ているので、お正月用の寄せ植えなどでもよく出回ります。
心に静けさをもたらしてくれると言われています。
葉には直観力を目覚めさせてくれる力があります。
学名のTussilagoは、「咳を散らす」という意味です。
その名の通り、呼吸器系の疾患に昔から
ハーブティーやシロップ、そして薬用タバコなどの形で
使われてきたハーブです。
カルペパーは乾いた葉か根の蒸留水を炎症部分に当てると
効果があると述べていました。
そして、コルツフットの花のレプリカは昔、
フランスの薬局のシンボルとして飾られました。
粘液質が気管支の粘膜を覆い、刺激から守ってくれることで
咳を鎮めてくれます。
咳を伴う風邪や気管支炎、ぜんそくの症状、鼻水、痰に効果的です。
胃にも働きかけ、食べ過ぎや消化不良を改善してくれます。
免疫細胞の活性化にも有効です。
なお、コルツフットの葉には肝臓に毒性を及ぼす
「ピロリジジンアルカロイド」を痕跡量、
含んでいることが確認されていますが、
茶剤などで規定量を服用している限りは
副作用の心配はないとされています。
現在では「ピロリジジンアルカロイド」を含まない
「コルツフット」も開発されています。