Angelica(ハーブ事典)
「アンジェリカ」は、
アルプス、ピレネー、ヒマラヤ、シベリアの原産で、
寒冷地を好んで自生しています。
学名の”Angelica”は、ラテン語の「天使」という言葉が由来で、
”archangelica”は「大天使」という意味です。
疫病が流行した時に、修道僧の夢の中に大天使ミカエルが現れ、
アンジェリカが疫病を防ぐことを教えてくれたという伝説があります。
その「聖ミカエルの日」(5月8日)には、
アンジェリカは花を咲かせると言われています。
ヨーロッパでは悪魔を退ける神聖なハーブと考えられ、
万能薬として重宝されていました。
このハーブは強力なヒーリングパワーを持つと考えられていたため、
漢方では生薬の「当帰」が主に更年期障害、月経前症候群(PMS)などの
婦人病に使われるのに対し、
ヨーロッパでは根茎を鎮静、鎮痛薬として用い、
不眠症に使われてきました。
駆風、発汗、利尿、緩下、消化促進、食欲増進などの
作用があるとされます。
アーユルヴェーダでは子宮に栄養を与え、月経周期を調整する、
女性にとって最良の強壮剤と言われています。
強い芳香は、香水、リキュールや料理の香りづけに使われ、
茎の砂糖漬けはケーキのデコレーションに利用されています。
日本ではフキで代替されていることが多いです。
- 学 名:Angelica archangelica
- 別 名:エンジエルスフード、
セイヨウトウキ(西洋当帰)、
ヨーロッパトウキ、ヨロイグサ - 科 名:セリ科
- 原産地 :北ヨーロッパ、東西アジア
- 使用部位:花、茎、葉、根
- 用 途:料理、お茶、美容健康、クラフトなど
<主な成分>
α -ピネン、アンゲリシン(フラノクマリン類)、
フィトステロール、ショ糖
<主な作用> 健胃、利胆、鎮痛、駆風
<注意事項>・妊娠中は避ける
・糖尿病の人は使用しない
<関連>
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