Cape jasmine / Gardenia(スパイス事典)
クチナシは、日本では街路樹として馴染み深く、
梅雨の時期に甘い香りのする白い花を咲かせる木です。
名の由来は、果実が熟した後も裂けないことから、
口が開かない、口がないとの意味だと言われています。
また細い種子のある果実を「梨」に、
くちばし状の咢を「くち」に見立てて、
「くちを備えた梨」と呼んだとの説もあります。
スパイスの特徴
香り・風味の特徴
健康効果
クチナシには、血流を良くする効能があることで知られています。
そのため、肩こりを和らげたり、目にも良いと言われています。
更に、血圧降下作用や抗炎症作用、鎮痛などの効能もあります。
但し、体を冷やしてしまうこともあるようですから、
冷えが気になる方はあまり多くを摂らない方が良いかもしれません。
DATA
美味しい利用方法
花が終わり、完熟した実を取って乾燥させたものを
スパイスとして使います。
ほとんど味はなく、
料理を鮮やかな黄色につけるために使われています。
- ホール
木から採りたてのものは、
ネットなどに入れて、
風通しの良い所にぶら下げて完全に乾燥させるとよい。
選び方
大きくて色が濃いものが良品です。
実を傷つけて使うと、より濃くキレイに色づきます。
砕いたものはお茶パックに入れるかガーゼでくるむと、
使用後キレイに取り除けます。
使い方
おせち料理の栗きんとんを
美しい黄色に仕上げる時に使うのが定番ですが、
その他にもサツマイモご飯や栗ご飯の色付け、
ゼリー、たくあんなどの色付けに使われます。
大分県臼杵市の郷土料理「黄飯」(おうはん)は、
クチナシの実を使って黄色く炊き上げたご飯で、
「加薬」(かやく)と呼ばれる具沢山の汁とともに食されています。
使う時の注意
米を炊く時に、長時間浸しっぱなしにすると、
緑色に変色することがあるので注意しましょう。
米以外の時も、えぐみが出やすくなります。