Chives(ハーブ事典)
「チャイブ」はネギの仲間で、
中空の細長い葉にマイルドなネギの風味があり、
和洋中いずれの料理にも利用出来る便利なハーブです。
日本原産で古くから薬味として利用されている「アサツキ」は、
「チャイブ」の変種とされています。
アサツキは夏に休眠しますが、
チャイブは冬を除いて夏の間も収穫出来ます。
より細長く小さく、ネギ特有の臭みが少なく、
日本では「エゾネギ」、フランスでは「シブレット」と呼ばれ、
薬味として使われています。
その他、チーズや卵と相性が良く、和食にも合います。
特に卵やジャガイモ料理と相性がよいことで知られ、
カロテンの豊富な緑黄色野菜として、西洋料理でよく使われています。
例えば、「ヴィシソワーズ」というジャガイモの冷製ポタージュには、
刻んだチャイブが欠かせません。
また、フランス料理では、
「フィーヌ・ゼルブ」と呼ばれるハーブのブレンドに、
パセリ、フレンチタラゴン、チャービルとともに加えられ、
繊細な香りが春夏の料理に洗練された風味を加えます。
花茎の先端に球状に集まって咲くピンク色の小花も香味豊かで、
サラダの仕上げに散らすと彩りと香りを添えることが出来、
ビネガーにも利用されています。
花をつけた後は葉が固くなり味も落ちるので、
葉を使う場合は蕾のうちに摘んでおいたほうがいいでしょう。
チャイブは、
β-カロテンやビタミンCや辛み成分の硫化アリルを含むため、
消化機能を整えたり、疲労回復効果も期待出来ます。
また、風邪や胃腸の不調に働き、体を温める作用もあります。