日本のハーブ
「菖蒲」(スイートフラッグ)は、
沖縄・奄美大島を除く日本全土、
東アジアに生息する多年草です。
「端午の節句」に用いていることで有名な
「菖蒲湯」(しょうぶゆ)に用いる「菖蒲」は、
こちらの「スイートフラッグ」のことです。
英名「スイートフラッグ(sweet flag)」は、
葉が甘い(sweet)香りがし、
フラッグ(flag)は旗のことではなく、
「剣のように細長く先の尖った葉」を
意味するそうです。
生薬の「菖蒲根」(しょうぶこん)、
またの名「白菖」(はくしょう)は、
スウィートフラグの根茎を指しますが、
生薬としては、
同属近縁種の「石菖根」の方が一般的。
香りは「菖蒲根」の方が高いです。
「石菖根」と「菖蒲根」は
古来混同されてきたようですが、
原植物の「セキショウ」は一般に山間部の
渓流沿いや水のかかる石の上などに生え、
「ショウブ」は池や小川のほとりの泥中に
根茎を張ります。
香りは「ショウブ」の方が強いです。
-セキショウ-
「菖蒲(スイートフラッグ)」は、
頭を良くする薬草として、
昔から健忘症などに用いられた他、
抗菌作用があることから、
咳止め薬や健胃薬としても利用されています。
アーユルヴェーダにおいては、
脳と神経系を浄化して再活性化するのに
使われています。
若返り作用があるともされてもいます。
葉と茎を煮出したものを入浴剤として使う他、
ポプリの保留剤、鎮痛剤や歯磨き粉として
利用されています。
スイートフラッグの精油は、
インドでアーユルヴェーダの
マッサージ治療にも使われています。
・学 名:Acorus calaums
・別 名:菖蒲(ショウブ)、ニオイショウブ
・生 薬 名 :菖蒲根
・科 名:サトイモ科
・原 産 地 :アジア東部
・使用部分:根茎
<注意事項>
多量に服用すると吐き気を催します。