日本のハーブ
「ヒメウコギ」はChina原産で、古い時代に渡来した落葉低木です。
春から初夏に芽吹く新芽が美味しく、山菜として食用されます。
生垣
元々は薬用として渡来しましたが、
棘があることから、
米沢藩九代藩主「上杉鷹山公」は
食用を兼ねた生垣として栽培することを奨励しました。
鷹山時代に発刊された『飯ろう集(はんろうしゅう)』(1783)には、
ウコギに関して、葉と根に分けて記載されています。
「ウコギ 気味辛温無毒、葉を用ゆなり、いずれも差合なし」
「ウコギの根常ならざるかてにあたるときは、
ウコギの根を生なら八五匁程水三盃入れせんし半分につめのむべし」
それから数百年、山形県米沢市では、
ほろ苦い新芽や若葉を、
山菜感覚でお浸しや天ぷらにしたり、ご飯に炊き込んだりと、
現在もウコギを使った料理が受け継がれています。
ウコギの種類
日本の野生原種は「ヤマウコギ」、
北海道にのみ自生する「エゾウコギ」です。
主に山菜として食用されるのは
「ヒメウコギ」と「ヤマウコギ」ですが、
一般的に栽培されて出回っているのは
クセが少なく食べやすい「ヒメウコギ」です。
エゾウコギ
五加皮(ごかひ)
天日干しにした皮根は
「五加皮」(ごかひ)という生薬として利用され、
冷え性や不眠症、更年期の諸症状の改善に役立つと
されています。
- 学 名:Acanthopanax sieboldianus
- 生 薬 名 :五加皮(ごかひ)
- 科 名:ウコギ科
- 使用部位:茎、根
- 薬 効:滋養強壮、冷え性、不眠の改善、鎮痛