ネロリ

Neroli（精油事典）

イタリアの貴婦人の名に因む
ビターオレンジの優雅な香り

 

17世紀、イタリアのネロラ公国の王妃

アンナ・マリアがに愛されたと言われる香りで、

古くから香水の原料に重用されてきました。

 

 

ビターオレンジ

 

「ネロリ」は、「ビターオレンジ」の花から

採れる精油です。

ネロリの花1トンから取れる精油の量は

やっと1Lですから、非常に高価な精油です。

 

「ビターオレンジ」は、

白く美しい花をつける高さ5ｍ程の常緑樹です。

インドやヒマラヤが原産地で、そこから

日本やChina、ヨーロッパへと広がりました。

ヨーロッパでは「ビターオレンジ」と呼ばれ、

日本では「ダイダイ」と呼ばれています。

 

「ビターオレンジ」の

果皮からは「ビターオレンジ」、

枝葉から「プチグレン」、

花からは「ネロリ」の精油が抽出されますが、

香りはそれぞれ異なります。

 

香りの特徴

 

香りの特徴

【フローラル系】

フローラルとシトラスが混ざり、
ほのかに苦みを感じる香り　　　

　・抽出部位　　花

　・精油製造法　水蒸気蒸留法

　・精油の色　　淡黄色

　・ノート　　　ミドルノート

　・香りの強さ　強

 

＜相性の良い精油＞
イランイラン、オレンジ・スイート、
コリアンダー、サンダルウッド、
ジャスミン、ゼラニウム、パルマローザ､
プチグレン、ベルガモット、ライム、
ラベンダー、ローズ、ローズマリー

 

柑橘系の爽やかさとフローラルの優美さを合わせた芳香を持ちますが、ローズやジャスミンと同じく採油量が低いため、とても高価な精油の一つです。

 

精油の働き

ネロリには、「酢酸リナリル」「リナロール」

「ネロリドール」などの成分が含まれており、

その鎮静、緩和作用は心を穏やかにし、

幸福感をもたらしてくれます。

 

産前産後の気分の落ち込みがちな時や、

抑うつ症状にも役立つ香りです。

また、ホルモンバランスの乱れから生じる

ＰＭＳ（月経前症候群）や更年期障害など、

女性特有の心身の不調を整えてくれます。

 

こうした心への作用により、

不眠症や高血圧、動悸を落ち着かせたり、

神経性の消化不良、腹痛、下痢などに効果があります。

ストレスや不安感が高まった時、

落ち着きと安らぎを取り戻してくれます。

 

心理面への作用だけではなく、加齢肌に有効とされ、

美容分野では肌細胞の再生を促し、しわやたるみ対策に、

乾燥肌から敏感肌まで、

あらゆるタイプのスキンケアに対応出来るため、

多くの人に愛されています。

また、妊娠線予防に用いられます。

ネロリのトリートメントオイルをお腹に優しく塗りましょう。

 

精油の働き

	・不安、緊張を解し、 　気持ちを落ち着ける ・交感神経を鎮め、不眠症を改善
	・下痢の症状を和らげる ・血行を良くする ・催淫効果がある
	・肌に弾力を与え、 　しわやたるみを防ぐ

 

精油のデータ

ＤＡＴＡ

・学名　Citrus auranitium

・別名：ダイダイ

・科名：ミカン科

・主産地

　エジプト、フランス、モロッコ、
　イタリア、チュニジア、ポルトガル、
　スペイン、コモロ

 

主な成分

　リナロール、ゲラニオール、ネロール、

　酢酸リナリル、リモネン、β-ピネン、

　ネロリドールなど

 

主な作用

　強壮、血圧降下、抗うつ、抗炎症、催淫、

　鎮痙、鎮静、血行促進、ホルモン様

 

注意事項

　妊娠初期、分娩前後の使用は控え、
　妊娠後期、授乳期間中は半分の濃度で使用

 

おススメの使用法

妊娠線の予防に役立つアロマオイルトリートメント

　　

妊娠線など気になる部位に塗り、優しくトリートメント。

 

芳香浴

　　

カップに熱湯を入れて精油を1滴落とし、

よく混ぜてから湯気とともに香りを吸入しましょう。

絶対に飲まないように気を付けて！

 

アロマバス

　　

バスタブに精油を３～５滴落として、よく混ぜてから浸かり、

ゆっくりと深呼吸して香りを楽しみましょう。

 

 

関連事項

ネロリウォーター