日本のハーブ
「ワサビ(山葵)」は日本原産の多年生水生植物です。
山間の涼しい谷川の浅瀬に自生していますが、
古来より栽培もされています。
ただ、栽培に際しては水質、水温、土壌などの条件が厳しく、
収穫出来るまで日数がかかるので希少価値が高く、
非常に高価なものになっています。
現在ワサビを栽培している所は何か所もありますが、
元々、自生していたものを使っているようです。
江戸時代初期に、静岡県の有東木で自生していたものを
移植して栽培し始めたのが発祥と言われています。
「沢わさび」や「水わさび」は
本来の生育環境である沢で栽培されているものです。
品種改良されて沢近くで栽培されているものが
「畑わさび(陸わさび)」です。
風味は「沢わさび」の方が良いです。
また春に咲く花(花わさび)にも辛味があり、
葉とともにおひたしや天ぷらで食べられています。
この他に、
海外から持ち込まれて帰化した
「西洋ワサビ(ホースラディッシュ)」があります。
鼻がツンとくる独特の辛みの元となるのは
「シニグリン」という成分で、
すりおろす過程で酸素に触れ、酵素と反応して初めて
辛味が引き出されます。
(このシグニンから「アリルイソチアシアネート」に変化)
この辛味には非常に強力な殺菌・抗菌作用があり、
特に生魚との組み合わせには、食中毒を防ぐ効果があります。
また、人間の体内においても、大腸菌やピロリ菌を抑制してくれる他、
抗がん作用が期待されるなど、まさに日本が世界残るハーブと言えます。
- 学 名:Eutrema japonicum
- 英 名:Wasabi、Japanese horseradish
- 科 名:アブラナ科
- 原産地:日本
- 利用部位:根、茎、葉、花
- 用 途:料理、健康 など
<主な成分>
アリルイソチオシアネート、ビタミンC
<主な効能>
殺菌、抗菌、強壮、血行促進、抗炎症、
抗酸化、食欲増進、消化促進
<注意事項> 特に知られていない
<関連事項>