日本のハーブ
「ショウガ」は料理に大活躍する香辛野菜で、
薬用としても様々な効能を発揮します。
別名「ハジカミ」。
独特の香りと辛みが
食欲をそそり、血行を良くし、体を温めてくれます。
殺菌作用もよく知られています。
生でも薬効がありますが、
蒸して乾燥させたものはその力を格段に発揮します。
収穫時期により、
葉つきの若い根茎を利用する「筆ショウガ」「葉ショウガ」、
降霜前に収穫する「根ショウガ」に分けられます。
薬味として馴染み深いショウガは熱帯性の多年草で、
根茎を食用や薬用に用います。
日本で栽培する場合、花は滅多に咲きません。
日本には、
東南アジアからChina大陸の「呉」の国を経て
もたらされたことから、古名を「クレノハジカミ」と言います。
奈良時代には栽培が始まったと考えられ、
平安時代の宮中行事を記した『延喜式』には
料理として使われていたと記されています。
厄除け、魔除けとしても用いられ、
神社の市などで「生姜飴」や「生姜湯」が商われました。
一方、仏教ではネギ、ニラ、ニンニク、ラッキョウとともに
「五辛」の一つとして食用が禁じられていました。
<葉ショウガ・新ショウガ・根ショウガ>
ショウガは、種ショウガを植え付けると、
そこに新しいショウガが沢山出来、大きく育ちます。
そこに新しいショウガが沢山出来、大きく育ちます。
「葉ショウガ」
初夏から出回るは、
新しく出来た柔らかい根や茎を食べます。
「新ショウガ」
色が淡く、目の部分がピンクに色づいているのが
特徴です。
「根ショウガ」
秋に収穫。
保存されて長期間流通するため、
「ひねショウガ(老成生姜または古根生姜)」
とも呼ばれます。
強い殺菌力を持つことから「食中毒の予防」にも有用です。
民間療法としては、風邪の際に生姜湯や生姜酒として飲んだり、
すりおろしたものを喉に貼るといったものがありました。
すりおろした生姜の湿布はしもやけの治療に使え、
江戸時代に長崎に滞在した医師・シーボルトは、母国に
生姜の日本での使用方法を紹介しています。
また、スライスしたショウガを肌に当ててからお灸をすえると
肩こりや関節炎に良いとされています。