からだに優しいもの

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ショウガ(生姜・ジンジャー)

Ginger(スパイス事典)

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「ジンジャー」は
原産地はインドからマレー半島にかけての南アジアと言われ、
爽やか香りと辛味を持つスパイスで、
生のものをスライスしたり、みじん切り、せん切りにしたり、
すりおろしたりして各種料理の風味づけや薬味に用いたり、
乾燥させてパウダー状にしたものを利用するなど、
世界各地で薬や香辛料として使われています。
日本でも多く生産されています。
 
 

歴史

「ジンジャー」の根茎の形が鹿の枝角によく似ていることから、
サンスクリット語で「角の形」を意味する「singavera」に
語源を持つジンジャー。
インドでは、紀元前の昔から栽培されていたと言われています。
当時は薬用としてのみ使用されており、
食用としては、紀元1世紀頃にインドやアラビアの料理書の中に見られ、
ほとんどは粉末にしたものが使われていました。
10世紀頃のヨーロッパでは、
東洋の貴重なスパイスとして高価だったため、
ジンジャーの香味を楽しめるのは一部の特権階級に限られていました。
その後、新しい交易ルートが開拓されるとその人気は次第に高まり、
14世紀には、胡椒に次ぐ重要なスパイスとして用途が広がり、
とりわけ、飲料や菓子類の風味づけとして、
ジンジャー・エール、ジンジャー・ブランデー、
ジンジャー・ブレッドなどに使われるようになりました。
その万能ぶりから、世界中の料理に使われているが、
当時の料理人達も「台所の神の申し子」と呼んで絶賛されたそうです。
 

スパイスの特徴

香りや風味
香りの特徴
甘くて清々しい香りと、
ピリリとした刺激味  
 
健康効果
その優れた薬効は古くから知られ、
紀元前の書物にも記されているほどです。
ヒポクラテスやディオスコリデスも
「胃を落ち着かせるハーブ」として紹介しています。
生でも薬効がありますが、
蒸して乾燥させたものはその力を格段に発揮します。
 
生姜に含まれる「ショウガオール」には、
血行を促進する作用や、体を温める働きがある他、
新陳代謝を活発にし、発汗作用を高める働きがあります。
 
辛み成分「ジンゲロール」「ショウガオール」には、
強い殺菌作用があります。
鮨に欠かせないガリはこの殺菌作用を活かしたものでしょう。
また、ガン細胞の増殖を抑制する作用や、
発ガン物質が引き起こす
遺伝子の突然変異を抑制する作用などもあると言われ、
ガンの予防に大きな効果がありそうです。
 
香り成分「シネオール」には、
食欲増進の働きを持つが含まれており、
疲労回復・夏バテ解消に役立ち、
健胃・解毒・消炎作用もあると言われています。
 
データ
Data
  • 学  名:Zingiber officinale   
  • 科  名:ショウガ科
  • 原 産 地 :インド、China
  • 使用部位:根茎
 <主な作用>
   血行促進、制吐、殺菌、発汗、風邪の症状緩和、
   鎮痛、代謝促進、脂肪分解、冷え性改善 など
 
 

おいしい利用法

日本では主に薬味として使用される他、
肉や魚料理の臭みを消すために用いられています。
 

 
欧米では乾燥したものを使うことが多いです。
ジンジャークッキーやジンジャーブレッドなど、
甘い焼き菓子に使われることが多いです。
 

 

関連事項

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生姜
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ジンジャーティー
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ジンジャー精油