rue(ハーブ事典)
「ルー」は別名「ヘンルーダ」とも呼ばれるハーブで、
独特の甘い芳香があり、
強力な殺菌効果と虫除け効果で知られています。
このことから中世ヨーロッパでは、
悪霊を追い払い、疫病から身を守る神聖な植物として、
「ハーブ・オブ・グレイス(神の恩恵のハーブ)」と
呼ばれていました。
日本での古名は「芸香草」(うんこうそう)と言い、
伝来時期には
平安時代と江戸時代初期、江戸時代末期と諸説あります。
属名の「Ruta」はギリシャ語に由来し、
「自由にする」「寛がせる」といった意味があります。
ミケランジェロやダ・ヴィンチは目の薬として愛用し、
眼精疲労から来る頭痛を和らげていたという話も伝わっています。
しかし最近では、この草の毒性や過敏症が指摘されて、
主に「観賞用」として利用されています。
また、ルーの香りを猫が嫌うことから、
「猫不寄」(ねこよらず)とも呼ばれ、
庭に植えると虫除けや猫除けにもなるそうです。