からだに優しいもの

とにかく、優しいものです。

オミナエシ(女郎花)

日本のハーブ

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「オミナエシ」は、日本、朝鮮、Chinaなどの東アジアに分布し、
秋の日当たりのよい山野に、
3、4㎜程の小さい黄色い多数の花を咲かせます。
 
「秋の七草」の一つで、
『万葉集』や『源氏物語』にも登場します。
「女郎花」の仲間に白い花をつける「男郎花」(おとこえし)がありますが、
この男郎花から調製されたものを「白花敗醤」として用いています。
 
「秋野爾 咲有花呼 指折 可伎数者 七草花
 芽之花 呼花葛花 瞿麦之花 姫部志又藤袴 朝顔之花」
 「秋の野に咲いている花を指を折りながら数えたところ七種類あり、
  萩の花、尾花、葛の花、撫子の花、女郎花、藤袴、朝顔の花」
 『万葉集』と山上憶良が詠った秋の七草のひとつです。
 
姿はほんのりとした佇まいですが、全草は少し異臭があって、
乾燥すると醤油の腐った臭いがすることから、
生薬名として「敗醤」(はいしょう)の字が当てられました。
乾燥させた根は、「敗醤根」という生薬で、
抗菌、鎮静作用が確認されています。
産後の腹痛や生理不順、腫れ物などに用いられます。
民間では消炎、解熱、排膿、浮腫などに使われてきました。
 
  • 学   名:Patrinia scabiosifolia
  • 別   名:オミナメシ、アワバナ
  • 科   名:オミナエシ科
  • 利 用 部 分:根、茎葉
  • 香り・風味:醤油の腐敗したニオイ
  • 生 薬 名:敗醤(はいしょう)
  • 主 な 成 分:スカビオサイドA~G、パトリネン、
          イソパトリネン
  • 主 な 作 用:解熱、消炎、排膿、利尿、解毒
  • 注   意:妊娠中は控える