日本のハーブ
マメ科クズ属の蔓性多年草で、「秋の七草」の一つです。
北海道から九州まで広く分布しており、
日当たりの良い林の緑や道端、空き地などで見かける
馴染み深い植物です。
蔓は周囲に絡みついて繁茂します。
茎の基部は木質化しており、とても強靭です。
地上を這う茎の節々からも根が伸び、
地中を横に走るようにして伸び、繁殖力が旺盛です。
塊根はイモ状に膨れ、時には30㎏を超える大きさとなり、
その根を乾燥させたものを「葛根」(かっこん)と呼び、
生薬として古くから用いられてきました。
葛湯の素になる葛粉は、
クズの根から澱粉を精製して粉状にしたものです。
食用として、料理や和菓子などにも使われています。
葛湯に含まれるイソフラボンには、
鎮静、発汗、解熱作用があり、
風邪の引き始めの熱や痛みの緩和におススメです。
また、葛湯のとろみが喉の炎症を緩和し、消化にも良いことから、
体調が悪い時などの栄養補給にも最適です。
- 学 名:Pueraria lobata
- 別 名:ウラミグサ
- 科 名:マメ科
- 利 用 部 位:種子、葉、花、クズ澱粉、蔓
- 香り・風味:澱粉は無臭でやや甘い、
花はぶどうジュースの香り - 生 薬 名:葛根(かっこん)、葛花(かっか)
- 主 な 成 分:澱粉、ゲニステイン、ダイゼイン、
プエラリン、トリテルペンサポニン - 主 な 作 用:解熱、咳止め、肩こり、二日酔い、
風邪・下痢の改善