Horse Chestnut(ハーブ事典)
「ホースチェスナット」は、
仏語で「マロニエ(Marronnier)」、日本では「西洋トチノキ」として
知られています。
英語名「ホースチェストナッツ」を直訳すると
「馬の栗」ということになりますが、
これはヨーロッパでは実際に
この木の実を馬の餌にしていたことに由来しています。
フランスのパリでは、
街路樹や公園にマロニエがたくさん植えられていますが、
シャンゼリゼ通りのマロニエ並木はつとに有名。
マロニエは排気ガスや潮風にもよく耐えることから、
街路樹などに植えられるのは洋の東西を問わないようです。
「ホースチェスナット」の主な原産地は、
ギリシャ北部とアルバニアの国境地帯だと言われています。
ヨーロッパでは古くから
血管の修復に良い民間薬として用いられてきました。
ホースチェスナッツの種子に含まれる
トリテルペン系サポニンの「エスシン(aescin または escin)」には、
血管壁を強くする働きがあり、
毛細血管の修復と保護効果があると言われています。
そのことから、血行不全や慢性静脈不全、
静脈瘤、痔疾、夜間の足の痙れんや足のだるさ、痛み、痒み、
それに外科手術後のむくみやひきつり、
打撲、捻挫などの外傷に用いられます。