基材
「精油」は大変濃縮されたものなので、
原液を直接肌につけることは出来ません。
肌への刺激が強いことは勿論、
香りを楽しむにも原液のままでは濃厚過ぎて、
リラクゼーションどころか
気分が悪くなってしまうこともあるでしょう。
そこで、
心地良く、しかも効果的に精油の効能を楽しむためには、
精油を希釈することが大切です。
キャリア選びのポイント
キャリアの特性を生かす
キャリア(基材)によって、皮膚への浸透性、滑り、使用感、
含まれる有用成分などが違います。
肌タイプや使用目的によって使い分けます。
身近な素材も利用する
身の回りにある自然素材も精油と組み合わせることが出来ます。
はちみつ、天然塩、重曹などが便利です。
手ごろな価格の基材を選ぶ
値段が張るもの、手に入りにくいものだと、
毎日の暮らしの中では実践しにくいので、
近所の薬局などで簡単に購入出来るものも利用しましょう。
精油を活かすキャリアの条件
- 植物油の場合、低温圧搾で抽出されたもので、滑りや浸透が良いもの。
- キャリアそのものに肌や体に有用な成分が含まれており、栄養価が高いもの。
- 香料、添加物などが加えられていないもの。
- 新鮮なもの。
古くて酸化したものは肌に浸けると刺激やアレルギーを起こしやすい - 精油がよく溶け、混ざりやすいもの。
精油の希釈濃度
アロマテラピーでは、
基材の量に対して精油がどのくらい入っているかを
「希釈濃度」と呼んでいます。
アロマテラピーの対象者や塗布する部位、肌質などによって、
適宜、希釈濃度は買えるようにしましょう。
基材の量に対して
1~2%の割合で精油を加えるのが基本ですが、
敏感肌の人、疾病がある人、常用する薬がある人、
子供、ペットに使う場合は、もう少し薄めにします。
精油滴数の計算
基材の量と希釈濃度が決まったら、実際の滴数を計算しましょう。
精油の種類により多少の差はありますが、滴数1滴は、約0.03~0.05mlです。
[例]50mlの植物油で2%濃度のブレンドオイルを作成したい時
50(ml)×0.02(2%)= 1(ml)
1(ml)÷0.05(ml)=20(滴)
5ml | 10ml | 30ml | ||
0.1% | 0.1 | 0.2 | 0.6 | |
0.5% | 0.5 | 1 | 3 | |
1.0% | 1.0 | 2 | 6 | |
1.5% | 1.5 | 3 | 9 | |
2.0% | 2.0 | 4 | 12 | |
2.5% | 2.5 | 5 | 15 | |
5.0% | 5.0 | 10 | 30 |
家庭で使う時の希釈濃度の目安
一 般 の 大 人 |
FACE
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顔のトリートメント |
基材の量の0.1~1.0%の精油をブレンド
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BODY
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全身のトリートメント |
基材の量の1.0~2.0%の精油をブレンド
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BODY
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部分のトリートメント |
基材の量の2.0~2.5%の精油をブレンド
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BODY
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局所のトリートメント |
基材の量の3.0~5.0%の精油をブレンド
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一 般 の 大 人 以 外 |
1歳
未満 |
● ティンクチャー ● ハーブティー ● 芳香蒸留水 |
基本的には精油は使わない。
部屋での拡散に留め、 赤ちゃんの肌や体に刺激がないように 工夫する。 ティンクチャーは、カレンデュラ、 カモミール・ジャーマンを中心に。 |
1~3歳
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● ティンクチャー ● 芳香蒸留水 ● ハーブティー ● 右記の精油中心 |
精油の使用については、
ラベンダー、カモミール・ローマン、 ティーツリーをメインにして、 希釈濃度は0.1~0.2%を目安にする。 |
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3~7歳
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● ティンクチャー ● 芳香蒸留水 ● ハーブティー ● 右記の精油中心 |
精油は、3歳までの精油と同様のものを。
希釈濃度は、3~5歳は0.2~0.5%、 5~7歳は0.5~1%を目安にする。 初めて使う場合は、 30mlの基材に2~3滴を希釈して用いる。 |
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7~12歳
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禁忌以外の精油は 使用可能 |
希釈濃度は、0.5~1%を目安とし、
一般の大人の1/3~1/2以下の濃度に 調整する。 禁忌の精油を確認する。 |
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65歳
以上 |
禁忌以外の精油は 使用可能 |
年齢の高い方は、
精油の制度は薄めにする。 一般の大人の1/2位で調整する。 血圧、持病によって避けた方がよい 禁忌の精油を確認する。 |