onion（スパイス事典）
加熱で香味野菜特有の甘味や香りがアップ
人類最古の植物と言われ、種類も非常に多くあります。
日本には明治時代に伝わり、
昭和に入ってようやく一般的に食べられるようになりました。
現在では、全国的に栽培され、
収穫量は、大根、キャベツに次いで第３位を誇ります。
日本では生でよく料理に使いますが、
１９世紀中期以降、エジプト、東ヨーロッパ、アメリカでは
乾燥オニオンが薬味として使われていました。
スパイスの特徴
香りや風味
オニオンに含まれる「硫化アリル」という硫黄化合物は、
非常に揮発性の高い刺激成分として知られています。
加熱すると「プロピルメルカプタン」という
非常に糖度の高い物質に変化するため、
オニオンを加熱すると非常に甘くなります。
健康効果
玉ねぎの持つ独特の刺激や辛さの元は、
「アリシン」などの硫黄化合物です。
血液が固まるのを抑え、サラサラにすることが期待出来ます。
更に、乾燥玉ねぎにすると、血糖値を下げる効果も期待出来ます。
更に加熱して使えば、
中性脂肪やコレステロールを減らす効果も加わるため、
生活習慣病の改善に有効 です。
また、オリゴ糖が含まれているため、
腸内でビフィズス菌の働きを補助し、
お腹の調子を整えてくれます。
特に乾燥玉ねぎにすると食物繊維が豊富に摂れるため、
相乗効果により、便秘の解消や美肌にも繋がります。
また、皮には強い抗酸化作用を持つ
「ケルセチン」という成分が含まれています。
データ
美味しい利用法
生と同様に、臭み消しや旨味アップの効果があります。
また、玉葱に含まれる辛味成分は、加熱により
砂糖の50倍の甘味を持つ「プロピルメルカプタン」という成分に
変化し、その甘味や旨味成分の多さから
「西洋のかつおぶし」とも呼ばれることもあります。
奥行のある甘味はあらゆる料理にコクを与えてくれることでしょう。
使い方によっては砂糖の使用量を減らすことも出来ます。
オニオンスープやビーフストロガノフなどの
柔らかな甘味には欠かせません。
加熱しないドレッシングやタレ、ソースにそのまま混ぜて、
程良い旨味を生かしてもいいです。
パウダータイプ
水分に溶けるので、ドレッシングやタレやソースに混ぜて使います。
特に醤油と味醂の甘辛いタレに加えると、
すぐに馴染んで、旨味をアップしてくれます。
揚げ物の衣に一振りして混ぜるだけで、風味も豊かになります。
肉に塩コショウを振る時に一緒に使うと、旨味がプラスされます。
カットオニオン（チョップドオニオン）
ポテトサラダ加えると、
水分を吸ってくれるので、ベチャベチャ感が薄れます。
ハンバーグのたねに混ぜると、まとまりやすくなります。
|
挽いたもの
 そのものを食べると
少し苦いが、
スープやサラダの
トッピングにすると
よいアクセントに！
|
カット
 水に戻すと、
シャキシャキとした食感も戻る。
|
パウダー
 粒子が細かく、
水に溶けるので、
ドレッシングやタレに
混ぜて気軽に使える。
ガーリックと一緒に使うと、美味しさ倍増。
|
乾燥玉ねぎの作り方
天日干しすることで、
独特の辛みが軽減されて、旨味が凝縮されます。
- 玉ねぎは皮を剥いたら、7㎜位の輪切り位にします。
- １.を解いてバラバラにします。
- ザルや網などに重ならないように並べて天日干しします。
- 乾燥したら裏返し、両面をキレイに干します。
- 乾いたら清潔な瓶などに保存します。
芽が出て料理に使えなくなったオニオンの再利用法
芽が出て料理に使えなくなってしまったオニオンも
捨てずに再利用しましょう。
適当な大きさの器に、
根が生える下の部分のみ浸かる程度の水を張って、
水耕栽培してみて下さい。
数日で根と葉が伸びて、観葉植物として楽しめる他、
葉を薬味として利用することも出来ます。
関連
 オニオン |
