Koshou / Pepper(スパイス事典)
インド南西部のマラバール地方を原産とするコショウは、
現在は世界各国で幅広く使われており、
下ごしらえで、調理の段階で、
食卓でと同じ料理に3度使われることもあるほど、
「スパイスの王様」とも呼ばれて多用されています。
歴史
古代ギリシャでは「薬用」として、
古代ローマでは金銀財宝と並ぶ貴重品として用いられました。
日本には8世紀に伝来し、
聖武天皇の御遺物が献納されている正倉院に残っています。
中世ヨーロッパでは、その需要から
歴史を動かすほどのスパイスだったことがよく知られています。
遡ると紀元前4世紀には
既にローマに渡来していたという記録があります。
コショウの種類
コショウは蔓性の植物で、小さな丸い実が房状につきます。
収穫する時期や加工によって
「黒コショウ」「白コショウ」「緑コショウ」と別れ、
味、香りが異なり、用途も様々です。
コショウと同属の「ロングペッパー」(ヒハツ)も
インドを原産として、
紀元前からヨーロッパに広く流通していました。