all spice(スパイス事典)
三大スパイスの香りを併せ持つ万能スパイス
全てのスパイス
三大スパイスである、クローブ、ナツメグ、シナモンの風味を
持ち合わせていることが、この名の由来です。
実が完全に成熟すると香りが失われるため、
まだ緑色をしている未成熟のうちに収穫し、乾燥させます。
オールスパイスの歴史
オールスパイスの歴史は諸説あります。
スパイスとしての歴史は浅いと言われていますが、
古くはマヤ文明の時代に、
王様の遺体を埋葬する際に防腐剤として使用したり
料理に使用したりという説もあります。
コロンブスがヨーロッパに持ち込んだスパイスの一つです。
1655年にイギリスがジャマイカを占領し、
人工栽培によるオールスパイスの貿易を始めると、
1755年から19世紀までの間に輸出量は20倍にも膨れ上がりましたが、
他の熱帯気候の植民地での栽培は上手くいかず、
現代でも流通しているオールスパイスの3分の2が
「ジャマイカ産」です。
「ジャマイカンペッパー」とも呼ばれます。
スパイスの特徴
香りや風味
オールスパイスは噛むとピリッとした辛味がありますが、
胡椒のような深い味や辛味はないと言われています。
その香りの良さから、
様々な薬品の香りづけにも重宝されています。
健康効果
クローブやシナモン、ナツメグに共通する成分
「オイゲノール」を60~80%を含んでいるため、
抗菌・殺菌作用、鎮痛作用や抗酸化作用もあると言われています。
香りによる精神的なリラックス効果やリフレッシュ効果が
期待出来ます。
また、吐き気や悪寒、消化不良にも効果があります。
昔から防腐や抗菌作用を期待して利用されてきました。
データ
使い方・代表的な料理
美味しい利用方法
使い方は、クローブ、ナツメグ、シナモンに似ています。
ハンバーグ、ロールキャベツ、ソーセージ、ミートソース、
挽肉料理の臭み消しと風味付けに活躍します。
ケチャップ、バーベキューソースなどにも。
北欧料理「ハーリング」という
ニシンの酢漬けには欠かせない調味料で、
イギリスでは伝統的な「ミートパイ」にも使われます。
オールスパイスの原産地・ジャマイカの料理で、
ハーブやスパイスを合わせた辛いタレを鶏肉に付けて焼いた
「ジャークチキン」に欠かせません。
にんにくや生姜などを入れて作る醤油系のタレに
ホールのまま漬け込むと、
ご飯にも合うエキゾチックな風味になります。
香りに甘さがあるので、お菓子作りにも役立ちます。
焼き菓子にパウダーを少量加えると、
ほんのり甘い風味が付き、味が締まります。
フルーツとの相性もgoodです!
パウダーを焼きリンゴやフルーツタルトなどに少量加えると、
香り高く仕上がります。
お酒ともよく合う香りで、ホットワインの風味付けにも便利です。
鍋に、赤ワインとオールスパイス、レモンを入れ、
弱火で10分程温めれば、出来上がります。
選び方
直径7~8㎜の大きなものを選んで下さい。
良品の証です。
ホール
コショウを二回り大きくした姿。
中には種が2つ入っている。
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パウダー
お菓子に少量加えるだけで、
甘い風味が生きる。
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