日本のハーブ
「ボタンボウフウ」は九州・沖縄諸島に多く分布する
セリ科に属する多年草です。
海水は多くの植物にとって大敵ですが、
「ボタンボウフウ」は塩害に負けない強さがあり、
むしろ海水の成分を糧として成長しています。
沖縄では「長命草」(チョーミーグサ)と呼ばれています。
これは「1株食べると1日長生き出来る」とされた所からきており、
煎じて風邪薬や咳止めなどの用途にも使われてきました。
江戸時代には、
ボタンボウフウの根を
生薬の「人参」(オタネニンジン)の代用としていたため、
「御赦免人参」とか「牡丹人参」と呼ばれていたそうです。
葉は食用、熟した実はスパイスとして、
干した根の煎じ液は滋養強壮、風邪、咳止めに利用されます。
生薬の「防風」(ぼうふう)とは別の植物です。
- 学 名:Peucedanum japonicum
- 別 名:チョウメイソウ、チョーミーグサ、
サクナ - 科 名:セリ科
- 使 用 部 分:葉、茎、果実、根
- 香り・風味:ボウフウ(防風)に似た香り
- 主 な 成 分:クマリン、ベルガプテン、
パルミチン酸、ペウケラダクトン - 主 な 作 用:鎮咳、鎮静、利尿、滋養強壮