チンキ剤(Tincture)
「ハーブチンキ」とは、
アルコール(ウォッカ等)、または水とアルコールの混液で
ハーブの有効成分を抽出したエキスのことです。
「チンキ剤」、「ティンクチャー」とも呼ばれています。
お湯で抽出する「ハーブティー」では抽出されない
ハーブの有効成分を、
アルコールに漬けることで効率よく含ませることが出来ます。
「ハーブチンキ」とは
ハーブから度数の高いアルコールなどを使って抽出した
浸剤のことです。
水では抽出出来ない
「脂溶性」の成分もアルコールには溶け出すため、
ハーブの力を効率よく取り入れることが出来るのが魅力です。
また、「ウォッカ」、「ホワイトリカー」などを使うと
水溶性と脂溶性療法の成分を
身体の内側からも取り込むことが出来ます。
お好きなドリンクに数滴足したり、料理やお菓子作り、
また、精製水で4~10倍に薄めれば、
化粧水や虫除けスプレーなど幅広く使うことが出来ます。
但し内服する場合は、
アルコール度数が高いので30~100倍に薄めて下さい。
また、子供の誤飲や火気に注意して下さい。
作るのはとっても簡単です。
また濃度にもよりますが、
アルコール自体に殺菌効果があるので、
比較的長期間(1年程度)保存することが出来るので、
ある程度の量を作っおいて常備しておくと、
様々なタイミングで使用することが出来て、便利です。
※ ハーブは抽出する方法によって名前が変わります。
<インフューズ>
ハーブを植物油に浸して油に抽出する方法
<デコクション>
根や茎のような硬い部分のハーブを煎じて抽出する方法
<インフュージョン>
お湯で蒸らす方法(いわゆるハーブティー)
<精油>
芳香成分を抽出
チンキの作り方
「チンキ」は、ドライハーブとアルコールがあれば
簡単に作ることが出来ます。
<必要なもの>
・ドライハーブ:10g
(出来ればオーガニックのものを)
・ウォッカ :100㎖
(アルコール度数が40度前後のもの)
・浸け込み用のガラス容器:1つ
(広口で200ml程度のもの)
・保存用の遮光ガラス容器:1つ
(スポイト付きの遮光瓶が使いやすくて便利)
・茶こし(またはコーヒーフィルター):1つ
・ラベルorマスキングテープ:1つ
(日付を書いて容器に貼るもの)
<作り方>
1.熱湯消毒した浸け込み用ガラス容器にドライハーブを入れて、
ハーブが完全に浸かるようにウォッカを注ぎ入れます。
蓋をしっかりと閉めて、日付ラベルを貼りましょう。
2.1日1回容器を振って中身を混ぜながら、2週間漬け込みましょう。
3.2週間経ったら茶こし、もしくはコーヒーフィルターを使って
ハーブを濾して、保存用容器に入れたら完成です。
4.ラベルを貼って冷暗所に保存しましょう。
<保 存>
- 保存する場合は冷暗所や冷蔵庫に置きましょう。
- 保存期間は1年です。
ハーブチンキの使い方
お茶として飲む
お湯やハーブティー、ジュースなどの飲み物になどに
ちょっと加えて飲むというのが、王道スタイルです。
ハーブチンキを入れる量は、
コップ一杯の飲み物に小さじ半分位が目安です。
アルコールが苦手な方は、
熱めのお湯に入れてちょっと時間をおいて
アルコール分を飛ばしましょう。
マウスウォッシュ・うがい薬
ハーブチンキは、
マウスウォッシュやうがい薬として使用出来ます。
コップ一杯の水に3滴程のチンキを入れるだけです。
傷の手当
精製水で10倍程に薄めて、傷口の簡単な手当てに使用出来ます。
湿布として
精製水で5~10倍程に薄めて、
布に染み込ませ、湿布として使用出来ます。
肩こりや疲れ、痛みに効きます。
化粧水にする
ハーブコスメなどを作る方はエタノール代わりに使ってもOKです。
手軽に作るなら
ハーブチンキを精製水で10倍程度に薄めるだけでも効果的です。
パッチテストをお忘れなく!
「ローズチンキ」は、
ローズ花弁をウォッカに浸け込んだものです。
🌹 バラの香りが脳と心を和らげる作用があり、
気分も若返ります。
🌹 収斂作用があるのでローション作りに利用しても。
入浴剤にする
チンキをお風呂に入れて入浴剤としても楽しめます。
チンキを作った後の茶葉をお茶パックなどに入れて、
入浴剤として利用します。
もしくは、岩塩に適量のチンキを混ぜれば
バスソルトを作ることが出来ます。
パッチテストをお忘れなく!
スプレーとして使う
そのまま空間にスプレーするなど、
「ルームスプレー」として使用できます。
好みで精油を混ぜると香りが更に広がります。
防虫効果のあるレモングラスのチンキなどは
水と混ぜてスプレーにすれば
「防虫スプレー」に早変わりです。