からだに優しいもの

とにかく、優しいものです。

セントジョンズワート

St. John's Wort(ハーブ事典

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「セントジョンズワート」はヨーロッパに自生する植物で、
キリスト教の聖ヨハネの日(6月24日、夏至)の頃に花が咲き始め、
収穫が行われていたことが名前の由来となっています。
 
この葉の持つ香りを悪魔が嫌うことから、
古くから魔除けの草と信じられてきました。
窓やドアに吊るすことで、
落雷や火事などの災害を免れることが出来、
子供のベッドに吊るすことで、
神隠しに合わないという言い伝えもあります。
 
6月末から7月にかけて黄色い花を咲かせ、
その花びら花びらを押し潰すと、
血のように赤いオイル状の液体が出てくるため
「ヨハネの血潮」とも言われています。
 
< 弟切草> 
    
 
日本在来の「オトギリソウ」は同属の別種ですが
不思議な名前には由来があります。
晴頼という鷹匠が
この薬草を使って
鷹の傷を治していたことを秘密にしていましたが
弟がそれを他人に話してしまい、
怒った兄が弟を斬ったというChinaの逸話から
名付けられました。
花や葉にある赤黒い斑点は、
その時の返り血だと言われています。
 
 
風味や香りの特徴
土っぽい香り、泥臭い味
 
この色素に含まれる
トリテルペンやフラボノイドなどの成分が相乗的に作用し、
炎症を抑えて痛みを緩和します。
そのため古代ギリシャ時代から民間薬として、
切り傷や火傷の治療、神経痛、打撲、精神を安定させるために
用いられてきました。
 

 
「セントジョンズワート」は、心を明るくしてくれることから、
「サンシャインサプリメント」ととも呼ばれています。
何となく気分的に下向きになった感情に、
明るさを取り戻し元気になろうというハーブとして知られています。
また、疲れた時や女性の諸症状からくるイライラを和らげてくれる
「リラックスハーブティー」としても有名です。
 
しかし一方で注意も喚起されています。
「セントジョンズワート」をある種の抗うつ剤と併用すると、
抗うつ剤の標的である、脳内化学物質セロトニンが増え、
生命を脅かす可能性もあります。
 
また、ピル、ジゴキシン、一部のHIV薬や抗癌剤などといった、
多くの処方薬の効果を弱めてしまうこともあります。
 
「セントジョーンズワート」の
妊婦や子供に対する安全性情報はほとんどないため、
妊娠もしくは授乳中、あるいは子供に
サプリメントを与えようと検討している場合は
専門家に相談することが特に大切です。
 
 セントジョンズワートのデータ 
  • 学  名:Hypericum perforatum   
  • 和  名:西洋オトギリソウ
  • 科  名:オトギリソウ科
  • 使用部位:地上部
  • 原 産 地 :ヨーロッパ、中央アジア、北アフリカ
  • 用  途:お茶、美容健康など
 <主な作用>
   抗うつ、抗菌、抗炎症、鎮静、収斂 など
 <注意事項>
  抗うつ薬、強心薬、免疫抑制薬、気管支拡張薬、
  脂質異常症治療薬、抗HIV薬、血液凝固阻止薬、
  経口避妊薬などの薬を服用している場合は避ける
 
 

おススメの使用法

アロマトリートメント

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 浸出油を作って、不調を感じる部位に塗ってみましょう。
 
 
チンキをお風呂に入れる!

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チンキを作って、お湯を張ったバスタブに50ml入れ、
よく混ぜてゆっくり浸かって下さい。
サンシャインハーブのお風呂が気分を上げてくれます。
 
 
 

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