Sorrel(ハーブ事典)
仏料理で使われることの多いハーブで、
フランスでは「オゼイユ」と呼ばれています。
「ソレル」は雌雄異株のハーブで、日本でも広く自生しています。
花茎を直立、分枝して長く伸ばし、紅茶色の小さな花を多数つけます。
日本では「酢い葉」(すいば)と呼ばれていて、
ホウレンソウに似た葉は「シュウ酸」を含んでおり、
独特の酸味があります。
葉や茎に「シュウ酸」が多く含まれていることから、
かつては銀器の汚れ取りに使われていたそうです。
この酸味は春から季節が進むにつれて、
次第に強くなっていきます。
古代エジプトやギリシャでは、
食用にする他、薬草として胃の調子を整える薬として、
利尿や解熱、火傷の治療医も使われていたそうです。
ヨーロッパでは、葉野菜として様々な料理に用いられており、
特にフランスでは、
スープやサラダ、サンドイッチ、肉料理の付け合わせや
鶏肉や鴨肉の詰め物、サーモン料理などに使われることが多く、
ポピュラーなハーブの一つです。
酸味を抑えた改良種の「フレンチ・ソレル(Rumex scutatus)」も
流通しています。
なお、ソレルにはシュウ酸が多量に含まれているため、
食用にする場合は、一度茹でてから利用しましょう。
過剰に摂取すると中毒の恐れがあるので、注意が必要です。