Screw Pine(ハーブ事典)
マレーシアやタイ、インドネシアでは大変ポピュラーな木です。
アジアを始め、アフリカ、太平洋諸島、オーストラリアなど、
世界の熱帯におよそ140種が分布する樹木です。
螺旋状に先端が尖って細長い長さ80cm~1.5mの葉が沢山付いていて、
その葉の付き方から「スクリュー・パイン」と呼ばれます。
また、幹の下の方から「気根」と呼ばれる根が
幹を囲むような感じでタコ足状に伸びていること、
更に「タコノキ」の仲間では最も美しいことから
「美容蛸の木(ビヨウタコノキ)」と呼ばれています。
この「気根」が不安定な砂質土壌にもしっかり食い込んで
アンカーの役割をして幹を支えています。
亜熱帯~熱帯地域では防風や防潮目的で植栽されています。
熟して色づいた果実は、粗くて巨大なパイナップルといった感じですが、
食べられません。
香り米のような懐かしい香りがあり、
葉そのものを食べるのではなく、
米料理やデザートを始め、肉料理の香り付けや、
葉から採った抹茶のような緑色の着色料として利用されています。
属名の「パンダヌス」は、
マレーでの呼び名「パンダン」から来ています。
マレーシアのココナッツライス「Nasi Lemak」、
伝統菓子の「チェンドル(Chendol)」や
「ニョニャクエ(Nyonya Kuih)」などにも使われているそうです。
民間療法では血液をサラサラにする効果や、
糖尿病や高血圧対策、喘息の緩和などに効き目があるとされています。
その他、ゴキブリや蚊などの虫除けにも効果があるだけではなく、
マレーシアではクルマの消臭材として使っている人もいるそうです。