からだに優しいもの

とにかく、優しいものです。

ケルンの水

アロマテラピーの歴史

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「ケルンの水」・・・
アロマを勉強した方は聞いたことがあると思います。
聞いたことはなくても、「オーデコロン」ならご存知だと思います。
 
「オーデコロン」(仏語)と「ケルンの水」(独語)は同じもので、
17世紀末にイタリア人の理髪師フェミニスが、
ドイツのケルンで売り出した「オーアドミラブル(素晴らしい水)」という、
「世界最古の香水」です。
 
この「オーアドミラブル」は、
高純度のアルコールにハーブを漬けたもので、
「香水」としてだけでなく
胃薬としても使える万能薬のようなものでした。
この香水を当時ドイツにいたフランス兵が祖国に持ち帰り、
フランスで広まったとされています。
 
当時のケルンは、商業の栄えた町でしたが、
水が少ないため衛生環境は悪く、通りは悪臭に満ちていました。
洗濯もままならず、お風呂に入ることもなかなかできません。
そこで高貴な人々は、体臭を消すために香水を使いました。
が、当時使われていた香水は、
ローズやジャスミン、ムスクなどを中心とした濃厚な香りで、
人が沢山集まる場所では、今度はその香水の重い香りで
むせ返るような状況でした。
 
イタリアから渡ってきた初代ファリーナ氏は、
イタリアとは全く異なるこのケルンの香りの環境に驚き、
彼が持っていた香料の知識と技術で、一つの香水を作り出します。
それが「ケルンの水」でした。
現在も作り続けられているこの香りは、
ファリーナの故郷を産地とするベルガモットを中心とした、
柑橘系の中に甘さが潜む香りです。
 
 
さてこの「ケルンの水」、
いったいどんな香りだったのでしょうか…?
当時「ケルンの水」を発売していたファリナ家が香料商に宛てた発注書には
「オレンジの枝葉の蒸留水(プチグレン精油)、レモン精油、
 オレンジの花の蒸留水(ネロリ精油)、アンバーグリス油、
 ベルガモット油」などが書いてあったそうです。
(相良嘉美著『香料商が語る東西香り秘話』より)
 
 
現在、このケルンの水を元にしていると言われる香水は、
 
  1.フェミニスの甥である
    ヨハン・マリア・ファリーナに受け継がれて続いている  
   「ファリナ・ハウス」
 
  2.フィレンツェで人気を博している
     
   「4711(フォーセブンイレブン)
の二つがあります。
 
 
どちらもベルガモットを主とした柑橘系で、世界的に大人気になりました。
「ケルンの水」の伝統を継ぐ名香「4711(フォーセブンイレブン)」は、
ナポレオンやゲーテ、ワーグナーも愛用していたと言われています。
 
 
この「ケルンの水」、実は精油を使って作ることが出来ます。
この「4711」の香りを再現するためのレシピをご紹介します。 
 

ケルンの水再現レシピ

注意 2ヶ月以内に使い切りましょう。
 

<材料・道具>

  • ベルガモット    :8滴
  • グレープフルーツ  :3滴
  • レモン       :2滴
  • オレンジ      :2滴
  • ネロリ       :2滴
  • ラベンダー     :2滴
  • ローズマリー    :1滴
  • 無水エタノール   :10ml
  • 精製水       :20ml
  • スプレー容器
 
<作り方>
 1.無水エタノールに精油を入れます。
 2.1.に精製水を加え、よく振ります。
 3.1週間から10日間程、毎日よく振って馴染ませます。
   アルコール臭が抜けたら出来上がりです。
 
 
【アロマクラフトを作る前に必ず読んで下さい】
  • 手作り化粧品は、自己責任で作成・使用して下さい。
  • 手作り化粧品の販売・贈与は薬事法に違反します。