日本のハーブ
5月から7月に小さな白い花を咲かせる、山野草のひとつです。
北海道を除いて日本全国の沢沿いの岩場など
湿り気の多い半日陰の場所で見ることが出来ます。
観賞用に人気があるだけでなく、
葉を天ぷらやお浸しなどの料理に使ったり、花をお茶にしたりと、
様々に活用されています。
ただ、食べ過ぎるとお腹が緩くなるそうなので要注意です。
名前の由来は、雪の下でも枯れずに残っているから、
雪のような花の下に葉が見え隠れする殻など、諸説あります。
漢方では、「虎耳草」(こじそう)と言います。
これは毛が生えた肉厚の葉が
虎の耳に似ていることから付いた名前と言われています。
葉を煎じた汁を直接耳の中に入れて中耳炎の治療に使ったり、
膿んだ切り傷や火傷、汗疹の治療に利用されたりします。
また利尿作用のある硝酸カリウムや塩化カリウムを含むことから、
乾燥した葉を煎じたものはむくみ解消にも良いようです。
その他、清熱、解毒などの効能があり、
風邪による発熱や湿疹、腫物などに効果があるとされます。
- 学 名:Saxifraga stolonifera
- 別 名:猪耳草、猫耳朶、耳朶草
- 生 薬 名:虎耳草(こじそう)
- 科 名:ユキノシタ科
- 使 用 部 分:葉
- 香り・風味:クセが少ない
- 主 な 成 分:硝酸カリウム、塩化カリウム、コハク酸、
没食子酸、クエルセチン、サキシフラギン、
ベルゲニン - 主 な 作 用:幼児のひきつけ、腫れ物の改善、
利尿、むくみ解消