日本のハーブ
イネ科トウモロコシ属の1年草で、世界の多くの国で主食とされ、
「イネ」、「小麦」とともに「世界三大穀物」となっています。
雄しべの花柱が長く伸び、苞葉の先から束になって髭の様に垂れます。
花柱の先端を「柱頭」と呼びます。
食料となる種子は日本ではお馴染みの黄色の他、
白、紫、橙、赤などがあります。
トウモロコシの原産は北米大陸南部から南米の熱帯地域で、
メキシコでは約7000年前のトウモロコシが発見されています。
15世紀末にコロンブスがヨーロッパ人として
始めてアメリカ大陸に上陸した時には、
既に先住民の手によって
現在と同様のトウモロコシの品種があったとされています。
更に17世紀、
北米のヨーロッパ移民が食料不足に陥った際には
ネイティブアメリカンによって
トウモロコシの栽培を教えられ、餓死を逃れました。
この逸話が現在の「感謝祭(サンクスギビング)」の原型となり、
現在でも北米ではトウモロコシを供えます。
ネイティブアメリカンは、
花柱(コーンシルク)、種子、根、葉などあらゆる部位を
薬用として活用していました。
日本には天正7(1579)年、
長崎にポルトガル人宣教師が持ち込んだとされています。
漢方では、花柱を日干しにして乾燥したものを
「南蛮毛」(ポルトガルから来たので)と呼び、煮出して使います。
- 学 名:Zea mays
- 別 名:ギョクベイシュ(玉米鬚)、
ナンバンモウ (南蛮毛) - 英 名:コーン
- 科 名:イネ科
- 使用部位:種子油、デンプン、花柱、柱頭
- 主な作用:利尿、血圧降下、止血、
胆汁分泌促進、IgE抗体産生抑制