日本のハーブ
春になると、河川敷や土手、道端などに眼を向ければ、
とても地味なですが、土筆(つくし)が所々に見られます。
土筆は早春に芽を出す「スギナ」の胞子茎です。
和名の「スギナ」は
草の形が杉に似ているから「杉菜」と名がついたという説や、
節のところで抜いて継ぐことが出来たことから、
「継ぐ菜」から転訛したという説があります。
「本草綱目」には、節と節とが互いに接しているので
「接続草」として登場します。
英名の「ホーステール」は
細い葉が束で生えている姿が
「馬のしっぽ」に似ていたことから来ています。
生命力がとても強く、
インドの伝承医学アーユルヴェーダでも使われており、
その効用は世界中で知られています。
スギナは特にケイ素を多く含むハーブとして有名です。
ケイ素は結合組織を強化すると言われており、
皮膚や髪、血管を強くしたり、
カルシウムが骨に定着しやすいように働き、骨を強くしてくれます。
その他、
マグネシウムなどのミネラルを多く含んでいるので、
利尿作用が強く、むくみの解消に繋がります。
水分代謝が活発になることにより、
腎臓の働きを高める作用も期待出来、
泌尿器系のトラブル解消の目的でもよく用いられています。
- 学 名:Equisetum arvense
- 和 名:スギナ
- 科 名:トクサ科
- 使 用 部 分:地上部
<主な成分>
ケイ素、シリカ、カルシウム、カリウム、
フラボノイド、サポニン、タンニン、
クエルセチン
<主な作用>
収斂、利尿、癒傷、止血、抗炎症、強壮
<注意事項>
・子供への使用は避けて下さい。
・心臓または腎臓の機能不全の人も
使用を避けて下さい。
・ニコチン過敏症の人は禁忌