日本のハーブ
日本全域の日当たりの良い草地や土手などで
群生することが多い多年草です。
名前の由来は、
野生する蒜(ひる=ニンニクの古名)いう意味から
「ノヒル」となり、
転訛して「ノビル」になったとされています。
『古事記』に
「野蒜(のびる)つみに蒜(ひる)つみに」
という記述がある通り、
万葉の昔から春の幸として親しまれてきました。
地下に直径1~2cmの小さな鱗茎(りんけい)が出来、
玉ねぎやラッキョウに似た食味があります。
全草にネギのような芳香があります。
ノビルはまた、民間薬として用いられてきました。
全草を良く乾燥させたものを煎じて服用すると、
血を補い、良く眠れると言われています。
カリウムを多く含むことから、余分な塩分を排出し、
高血圧を予防する効果が期待出来ます。
殺菌作用を持つタンニンに似た成分を含むことから、
湿疹や虫刺され、腫れ物などの治療にも使われます。
- 学 名:Allium macrostemon
- 別 名:沢蒜(ぬびる)、蒜(ひる)、
疎々葱(あららぎ) - 科 名:ヒガンバナ科
- 原産地 :日本、東南アジア
- 使用部分:全草
<主な成分>
アリグリン、アリルプロピール、ジスルフィド、
タンニン、カリウム
<主な作用> 滋養、強壮、抗菌
<注意事項> 特に知られていない