日本のハーブ
杏仁豆腐の上にちょこんと載っている赤い果実、
「クコの実(ゴジベリー)」。
Chinaでは、不老長寿の効果があるとして
スープや粥に入れられています。
また世界三大美女の一人、
楊貴妃が毎日食べていたといういわれのある美容フードです。
クコはナス科クコ属の落葉低木で、
北海道から沖縄まで広く分布し、
河原や郊外の雑木林など日当たりの良い場所に自生します。
細い枝の先に5つの花弁を持つ淡紫色の花が咲き、
秋になると2~4㎝程の卵型の実をつけます。
生食やドライフルーツ、果実を酒に漬けた「クコ酒」として利用され、
疲労回復効果があると言われています。
クコの果実は「枸杞子」(くこし)という生薬になり、
滋養強壮や新陳代謝の増強に用いられています。
また、「枸杞子」の水抽出物には
血圧降下作用が認められているので、
肝硬変や高血圧などの生活習慣病の予防効果が期待出来るそうです。
樹皮は「地骨皮」(じこつぴ)という生薬になり、
発熱抑制や解熱、血糖降下、強壮薬に利用されています。
また、クコの葉を乾燥したものは「枸杞葉」(くこよう)と呼ばれ、
民間薬の強壮薬として茶剤に用いられています。
クコの実には、
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ニコチン酸(ビタミン3)や、
カロテノイドの一種ゼアキサンチン、アミノ酸の一種ベタイン、
更にはポリフェノールなど、非常に豊富な栄養が含まれています。
- 学 名:Lycium chinense、Lycium barbarum
- 別 名:ゴジベリー、リキウム、ウルフベリー
- 生薬名 :枸杞子(くこし)
- 科 名:ナス科
- 利用部位:果実、葉、樹皮
<主な成分>
[葉]ベタイン、ルチン
[葉・果実・樹皮]ベタイン、ゼアキサンチン、
フィサリエン
[樹皮]芳香アミン、アピゲニン、リナリン
<主な作用>
滋養強壮、疲労回復、高血圧予防、解熱、
明目(目の充血を除き、眼の機能を改善すること)
<注意事項>
・妊娠中、授乳中は避ける
・低血圧の人は避ける