日本のハーブ
イネ科ジュズダマ属の一年で、
野生種の「数珠玉」を栽培用にした変種が「ハトムギ」です。
先の尖った球形の実を、
鳩が好んで食べるのが名前の由来とされています。
China大陸やインドシナ半島周辺を原産とし、
日本には2000年程前に渡来したと言われています。
皮付きの鳩麦を鍋で弾けるまでよく煎ってから、
煎じて、「鳩麦茶」として飲むのが一般的です。
利尿作用があるため、むくみの改善に効果があります。
また、ハトムギは古くから胃腸の調子を整え、
胃もたれや食欲不振を抑える効果が知られており、
薬膳料理では代謝を高めて
毒素を排出するものとして利用されています。
民間薬として、
シミやソバカスを消す「美肌」やイボ取りに使われ、
『大和本草』にも記されています。
江戸時代の「おしろい」は、水銀を主に、
ハトムギやアワなどの粉や
おしろい花の種子から採った粉を混ぜ合わせたものでした。
ハトムギは精米に比べて2倍以上ものたんぱく質を含み、
その他にも脂質やカルシウム、鉄分、
ビタミンB1、ビタミンB2などを豊富に含みます。
- 学 名:Coix lacryma-jobi var, ma-yuen
- 生 薬 名:薏苡仁(よくいにん):種皮を除いた種子
- 科 名:イネ科
- 使 用 部 位:種子、種子エキス、種子油
- 香り・風味:クセがないが煎ったものは
ほんのり香ばしい - 主 な 成 分:デンプン、たんぱく質、脂肪酸、多糖類、
ステロール、コイクセノリド、アミノ酸 - 主 な 作 用:利尿、消炎、鎮痛、イボ取り、美肌
- 安 全 性:2b
妊娠中は医療従事者監督下以外での使用禁止