日本のハーブ
春に朱紅色の花をつけ、
晩秋に黄色く熟した果実からは甘くて芳醇な香りが漂います。
China原産の落葉樹で、日本にはそれなりに古い時代に入ってきたようです。
花や幹は鑑賞価値が高く、
果実は薬用や香りを楽しむなど実用的価値の高い樹木です。
鉢植え、地植えの他、盆栽にも仕立てられています。
Chinaでは古くから薬用はもとより、衣類に香りを付けたり、
室内に置いて芳香を楽しんだりと果実が広く用いられてきました。
果肉は固くて渋みが強いので、そのまま生食には向きませんが、
咳止めの民間薬として焼酎に漬け込んで「カリン酒」にしたり、
砂糖や蜂蜜漬けにして利用します。
カリンエキスの入ったのど飴やシロップなども人気があります。
カリンには、「アミグダクリン」という成分が含まれていて、
淡や咳、喘息の発作などを鎮める作用が期待出来ます。
- 学 名:Pseudocydonia sinensis
- 別 名:カラナシ、カリントウ、
アンランジュ、キイボケ - 科 名:バラ科
- 原 産 地:China
- 使 用 部 位:果肉
- 香り・風味:生は渋味が強い。
熟すとフルーティーな香り - 生 薬 名:木瓜(もっか)
- 主 な 成 分:果糖、ビタミンC、リンゴ酸、
クエン酸、タンニン、アミグダリン - 主 な 作 用:抗炎症、鎮咳、去痰、
利尿、止瀉、疲労回復
用途例
<カリンジャムの作り方>
1.カリンを2個用意し、
皮が付いた状態で2cm位の厚さにスライスして、
30分以上食塩水に付ける。種は取っておく。
P!カリンを食塩水に長く浸けると、
渋みや変色を防ぐことが出来ます。
渋みや変色を防ぐことが出来ます。
2.鍋にカリンと種を入れて、水をひたひたになるように注ぐ。
強火にして沸騰させたら、中火にして約20~30分煮る。
(加熱するとワインレッド色になります)
3.火を止めて、実と種をザルで濾してたら、
砂糖150gを加えて再び火にかけ、
沸騰したら弱火にして灰汁をすくいながら約1~2時間煮詰める。